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 『EPCglobalとは?』EPCglobal物流部会共同議長石澤直孝に聞く2

もともと、 日本で話題になる以前にも、日本企業のEPCglobalへの参画はあったのですか ?

日本郵船が参加する前にも、多くの日本企業が入会されていました。中でも、先達として、米国三井物産の方が、ソフトウェア アクショングループ(SAG:Software Action Group)の分科会の共同議長をされており、意欲的に取り組まれていました。 このたび、私は物流部会(TLS)の共同議長をすることになりました。

これまでEPCglobalの会議にご出席された印象をお聞かせください。

いろいろな国の人が、それぞれの異なるバックグラウンドを背負いながらも、RFIDタグの将来のために真剣に議論しています。大げさに聞こえるかもしれませんが、物流の世界に新しい時代を切り開こうという気概を、皆が持っていると思います。議論は真剣ですが、物流部会(TLS)はとても和気藹々としていて、雰囲気がいいと言われています。

TLS IAGはEPCglobalにおける物流部会のことですが、
TLS IAGの最近の取り組みについて教えてください。

実証実験

1つ目はこれから3年をかけて行う、実証実験です。実証実験をしながらRFIDタグの標準規格を審議していきます。1年目は香港―日本間、2年目は上海―アメリカ間(2年目までは海上輸送)、3年目はヨーロッパ―日本間(空輸)の国際実証実験を予定しております。

パッシブ型からアクティブ型へ

2つ目はアクティブ型のRFIDタグに、これからはもっとスポット ライトを当てていくということです。「スイカ」や「エディ」などに使用されているパッシブ型のRFIDタグが、これまで注目されてきました。パッシブ型のRFIDタグとは、電池を内蔵せず、 1m以下の近距離での交信が可能なものです。電池を内蔵していないため「薄く」そして何より安価で作ることが出来ます。電池の交換もありません。

一方、電池を使うアクティブ型RFIDタグの良さは、性能が安定していて、より多くのデータを読み込むことが出来ることです。自ら電波を発するので、通信距離が長く取れる(10-100メートル以上)ことも優れている点です。コンテナや通い箱、カートンなどにアクティブ型RFIDタグを導入することによって、今後の物流環境や物流管理を大幅に進化させることを見込んでいます。

具体的に言うと、今まで、実はあまり細かく管理されていなかった、輸送中の輸送部材や輸送貨物の「流れ」「動き」を正確に認識したり、在庫状況をわかるようにしていきます。そのような物流改善に役立ちます。

例えば、広大な倉庫やヤードで、バーコードを使って貨物や輸送部材を認識するのは不可能です。そこに、アクティブ型RFIDタグを使う道があるのです。

TLS IAGならではの活動、またはTLS IAGでしか寄与出来ないことがあれば教えてください。

いろいろな側面がありますが、世界中の物流のリーディングカンパニー、世界中の海運、空運、陸運会社が集まる場所というのは他にあまりないと思います。それがTLS IAGの現場です。そこでは、タグの話だけではなく、ビジネスの話に発展することも少なくはありません。これから実証実験を行うことになっていますが、各会社がそれぞれの利害を乗り越えて、現場に出て行って実験を行うということは大変稀です。普段はライバル関係にある立場ですが、将来の標準規格を作るために一丸となって取り組んでいます。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

これから3年間かけて実証実験を行います。EPCglobal会員企業のシェアをあわせると、全世界の物流企業のシェア30%もの規模になります。したがって、この3年間の実証実験を通じて、誰もが納得する、物流分野における標準規格が出来上がるのではないかと期待しています。

誰もが認める標準規格があれば、物流会社は安心してRFIDタグを使い、メーカーさんは安心してRFIDタグを作ることが出来ます。基本的なことですが、とても大事なことです。

今皆さんが、日常で使っているCD、ビデオ、電気製品、物流で言えば、海上コンテナ、通信のやり方などは、どれも世界中の人が知恵を寄せ合って決めた標準規格のおかげで普及し、安心して使えるようになっていると思います。RFIDも同じように、皆さんが利用し、製造出来る技術になってほしいと思っています。

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