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新春インタビュー「MTIトップに聞く!」野崎CHO

MTIの人材育成グループは何をやっているところですか?

野崎CHOMTIの新杉田研修所の役割は、NYK海上社員に対する教育研修業務、NYKフリートに乗船する内外の船員研修およびNYK関係の各国船員研修所への支援業務です。

NYKの船員研修は日本とフィリピンを中心とした研修でしたが、NYKフリートに乗組む船員が各国に広がってきた現在では、NYK Maritime College(以下NMC)という人材育成に関するシステムを作り、日本とフィリピンだけでなく、船員研修においても世界展開をおこなっています。

NYKグループとして新杉田研修所以外に、マニラとシンガポールにフルミッションの本格的なシミュレーターを完備した中心的な研修所を設け、その他の研修所においてもジュニア職員向けを中心としたNYKの設定したNMC統一研修を実施できるように展開中です。NYKの船員戦略プロジェクトグループがこのNMCを統轄し、NYK SHIPMANAGEMENT社、NYK-FIL Maritime E-Training社と協力して行っています。新杉田研修所は山王山(研修所)から始まり、56年という歴史があり、共通のテキスト作り、インストラクターのトレーニングについては主導的に動いています。

また、LNGの荷役シミュレーターなどは日本の新杉田研修所しか設置していませんので、LNG関係の研修は毎月1,2回行っており、2006年上期だけで、世界各地から100人以上が、来日して受講しています。 2006年9月には、LNG船研修のStandard CourseがSIGTTOのガイドラインに準拠しているとのことでDNVの承認を受けました。

MTI発足当初は、研修業務のほかにマンニング・船員ソースのリサーチがありました。主に前任者が、世界各地を回り、教育設備を含め船員の供給可能総数から適正船種や能力などをリサーチし、マンニングに関する業務を行っていました。2005年6月からNYKに船員戦略プロジェクトグループが発足し、船員のマンニング・リソース関係を一元的にやることになり、研修の部分は引続きMTIが行うことになりました。

MTI新杉田研修所の1番の売りは何ですか?

シミュレーターが充実しているところです。

特に、LNG、VLCC関係のシミュレーターは、シミュレーターの性能、シミュレーターの設置台数を含め、最先端の研修所だと自負しております。

船員研修では、船によって異なったシミュレーターが必要になる場合があり、西豪州プロジェクトLNG船用シミュレーター、カタールLNGプロジェクト用荷役シミュレーター、TLS-1プロジェクト用LNG船荷役シミュレーター、ラスガスULNG船(メンブレン型)荷役シミュレーターと、4台のLNG 荷役シミュレーターを持っています。その他にLNG船タービンプラントシミュレーター、原油タンカー荷役シミュレーターと、ソフトウェアの違いを含めると、トータルで6台のシミュレーターを持っています。

それらは、オーダーメイドの高性能なシミュレーターになっております。ただ単に、手順を覚えるという初心者訓練以外に、経験者に対する上級の訓練も出来ます。特にLNG荷役、タンカーおよびタービンのシミュレーターは運航データに基づいて作製された相当高性能なシミュレーターであり、初心者コース、上級者コース、緊急時対応の特殊作業コースとレベルに応じた3コースの訓練を用意し、普段経験しないような訓練も可能です。

MTIの目指す世界最高水準の船員像を教えてください。

個人的に考える世界最高の船舶職員は、非常時に的確かつ迅速に対応できるかどうかだと思います。

トラブルを未然に防ぐことが一番ですが、起こったとしても、的確かつ迅速な対応で最小限に抑えることが重要です。これは世界最高水準ですが、そういう船員を目指す前に、やるべきことをきちんとやることが一番求められていると思います。そうすれば、大きな事故は起こらないと思います。

NYKの新入社員の多くが商船大学卒ですが、船員研修は必要なのですか?

例えば、航海士の仕事は、大きく分けて操船に関することと積荷に関することの2つあると思います。

船を操船する航海士としての要件は、海技免状に網羅されており、その教育は学校および航海訓練所で行われています。貨物に関すること、即ち、貨物を積むこと、積載貨物を管理すること、貨物を揚げることは、商船教育ではほとんど網羅されていません。これは、各船社で教育研修をする必要があります。

また舶用主機関には、タービンとディーゼルとがありますが、細かく、多岐にわたっていますので、船社における実務により即した研修は必要と考えます。

MTI発足2年を振り返って、印象に残っていることを教えてください。

船員研修の世界展開です。日本郵船から船員研修の業務を引き継いだわけですが、MTI 発足2年の間で、NYK海上社員の育成から外国人船員およびグループ会社を含む船員研修の世界展開へ、郵船グループの安全運航の教育へと移っていった、その大きな流れが印象に残っています。

船員研修の今後の課題を教えてください。

まずは、グローバルなNYKの船員研修の体制をスムーズに世界各地で稼動させていくことです。その為にはMTIだけでなく統轄するNYKの船員戦略プロジェクトグループ、深く関係するNYK SHIPMANAGEMENT社、NYK-FIL Maritime E-Training社と一致協力して推し進めていくことです。

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