完了プロジェクト(2012年度)

2012年度にMTIで完了したプロジェクトの一覧です。

環境・省エネ・船舶運航技術

ウィンドチャレンジャーPJへの参画

<5ヵ年計画の3年目> ウィンドチャレンジャープロジェクト(5ヵ年計画)の3年目に参画した。陸上試験用の帆の設計を完了し、合わせて試験方案や計測方法の検討も実施した。

MARIN主催「REFIT2Save」JIPへの参画 [Phase3]

<3ヵ年計画の3年目> オランダの海事研究機関のMARINとの共同プロジェクト(3ヶ年計画)に参画。他社で採用されている船体付加物に対する評価手法やCFD計算の有効性についての知見を得た。今後も引き続き、その手法の妥当性を評価していく。

離着桟時における操船支援システムの開発 [Phase2]

離着桟操船時の安全性向上に寄与するため、ECDISの画面をWi-Fiでタブレット端末に表示させウイングで見ることの出来るシステムの開発およびトライアルを実施した。本システムは設置に関して大掛かりな工事を伴わない。トライアル時のヒアリングでは、本船船長から安全性向上に有効であるとの評価を得た。

コンテナ船における最適トリムに関する研究

複数船型のコンテナ船を対象に、水槽試験およびCFD計算の手法で、トリムと推進性能の関係を調査し、実船計測データを用いて検証した。得られた知見を運航者、オペレータへフィードバックして、最適トリムによる運航を周知させた。

最適運航のための航海解析の深度化と展開 [Phase2]

船舶運航を支援するための情報共有ウェブサイトを構築し、実船でのトライアルを実施した。

低速肥大船の最適 トリムに関する研究

水槽試験結果から、バラスト状態における最少燃費コンディションを把握した。今後、船型による違いの調査を行い、横展開を進めると同時に、実船での検証を実施していく。

以下の7件のプロジェクトは、国土交通省の平成24年度「船舶からのCO2削減技術開発支援事業」の補助対象事業として採択されています。
うち6件は一般財団法人日本海事協会の「国際海運における温室ガス(GHG)削減技術に関する研究開発」の共同研究テーマとして採択されています。また、を付した1件は財団法人日本造船技術センターとの共同研究テーマに採択されています。

空気潤滑法の石炭運搬船への実船適用検討(2012年度)

<4ヵ年計画の4年目> 主機掃気エアとブロアによって船底に空気を送り込む空気潤滑システムを搭載した90KDWT型石炭船が7月に竣工し、海上試運転及び就航後の実海域でのCO2削減効果を確認した。2012年度の検証の中で空気潤滑の運用や制御の工夫により、更にCO2削減効果を高められる可能性を示唆するデータが得られた。2013年度はそれらのアイデアを実船で検証し、効果を最大化する制御方法を確立する。

気象・海象の周期的外乱に対する負荷変動安定化装置の開発(2012年度)

<4ヵ年計画の4年目> 気象・海象の周期的外乱を平準化し、主機の燃費向上を図るため、CPP*制御システムとSG**制御システムが実装可能であることを確認の上、それらを組み合わせた統合制御システムを設計した。得られる省エネ効果は2.2%となり当初目標 2.0%を達成した。*CPP: Controllable Pitch Propeller 可変ピッチプロペラ
**SGM: Shaft Generator Motor 軸発電機

大容量・新型ニッケル水素電池を用いた外洋航海船向け二次電池の利用技術の研究開発 (2012年度)

<4ヵ年計画の4年目> 実運航データの収集および解析、シミュレーションによる大規模給電システムの実現可能性を検討した。 ①平滑化、平滑・平準化、系統安定化運転のモニタリングを行い、問題なく連続運転することを確認した。②二次

国際運航管理システムの開発(2012年度)

<4ヵ年計画の4年目> 港湾予約システムのベースとなる基本システムを開発した。本システムには、公平性と透明性を意識したバース割り当て順を決めるETA算出方法等、研究成果が組み込まれている。シミュレーション実験によるシステム検証の結果、当初の目標を上回るCO2排出量削減効果が期待できることが確認された。

温室効果ガス排出削減に向けた船型大型化に伴う操船性能に関する研究開発(2012年度)

<4ヵ年計画の4年目> 改良型USリアルタイムモニター装置の実船搭載トライアルを実施、狭水道、船舶輻輳海域航行時における最適な操船・避航動作を判断する上で有効な装置である事が確認出来た。4ヵ年の研究により、全長260mまでの大型PCCについて、全長200m未満の船と同等な操船性能を得られる事を確認、船型大型化によるCO2削減に向けた『海上交通安全法の巨大船の規定』の見直しへの障壁を低くする事が出来た。*US: Unsafe Ship-handling 不安全操船状態

ハイブリッドターボチャージャーの船舶実用化技術の開発(2012年度)

<4ヵ年計画の4年目> ハイブリッドターボチャージャーを計画通りに運転することができた。就航モニタリングによって、本機器でCO2削減できることを確認した。

限界小面積NHVプロペラの研究開発 [Phase4]

<4ヵ年計画の4年目> プロペラ換装後の試運転により、新旧プロペラの性能評価として、①振動による問題は発生していないこと、②バラスト状態における燃費削減を確認した。また、就航後モニタリングによる満載状態の燃費削減効果を確認した。今後も引続き航海データの解析を実施し、より精度の高い評価、他排水量における効果量の評価を実施する。

物流技術

廉価版防振パレットの開発 [Phase2]

廉価版防振パレットの開発 [Phase2]

輸送環境リアルタイム モニタリング装置の開発 [Phase2]

輸送貨物の温度、湿度、加速度データを遠隔かつリアルタイムで把握できるシステムを開発した。今後はグループ各社のトライアルに協力し、ビジネス化を目指す。

ドライコンテナ内温度・衝撃データ計測

物流ニーズがある地域におけるドライコンテナ内輸送温度データを揃えることができ、また計測対象地域の振動衝撃値データも取得することができた。さらに、輸送品質ソリューションを開発する上で、考慮すべき特性についても把握できた。

屋内測位技術の開発 [Phase1]

建屋内で使用する完成車物流向けRTLS*技術を構築するため、測位方式を比較した結果、UWB(Ultra Wide Band)方式、カメラ(画像認識)方式、ジャイロ方式が有望であることがわかった。*RTLS: Real Time Location System リアルタイムロケーションシステム