完了プロジェクト(2022年度)

2022年度にMTIで完了したプロジェクトの一覧です。

ESG活動支援

VLCCにおけるプロペラ作動状況に関する研究(Phase5)

VLCCを対象にプロペラキャビテーション撮影、船尾変動圧計測、スラスト計測、船尾流場計測など、プロペラ作動状況を捉えるための実船計測を行い、その結果を設計に反映することで実船・実海域で有効となる推進性能の改善に繋げることを目的とし、GHG削減目標へ貢献できる技術開発に取り組む。

大島造船所建造船実海域性能把握PJ(Phase5)

音データに基づく機関・機器の状態診断に関する研究(Phase5)

船内にある機関・機器の状態診断ツールとして、電子聴音棒「Kirari MUSE」を開発している。このKirari MUSEでは、対象機器の運転音を録音し、専用の解析ソフトで解析することで、他者との音データの共有と正常・異常音データを定量化することができる。

高効率プロペラ採用スキームの検討(Phase6)

現在のプロペラ設計ではキャビテーションを極力最小限とし、エロージョン(壊食)が発生しないよう設計するが、この設計マージンと高性能化のバランスを安全面・性能面・コスト面から検討、更なる高効率化プロペラのプロトタイプを設計・実装して妥当性の検証までを実施する。

ディーゼル主機関におけるCBM認証取得のための研究開発(Phase2)

ディーゼル主機関における主軸受の状態監視を実現し、CBM(Condition Based Maintenance)の承認を船級から取得する。

ドライバルク船船倉部におけるIoTデータ活用に向けた研究(Phase3)

LPWA無線通信技術を利用したIoTセンサを用いて、航海中でも艙内の状況を監視・閲覧可能とするためのシステム開発・テストを行う。

LNG R&D

LNGカーゴポンプ開放期間に関する調査・研究(Phase3)

LNGカーゴポンプの検査・整備期間について、実際の開放点検の結果及び各種監視データによる開放期間の延長や状態監視手法の検討を行う。

LNG船版LiVE for Shipmanagerの開発(Phase8)

LNG船の安全運航に資するIoTデータ利活用を目的に開発したLNG船版LiVE for ShipmanagerプロトタイプにNYK管理下のLNG船データを表示させる。今後、本アプリケーションを利用した異常検知手法の検討、実装を行う。

SIMSの1次解析処理スキームの変更とその効果検証に関する研究(Phase6)

SIMS搭載時の搭載コストや搭載後の保守コスト軽減と効率化、及びデータ粒度高度化を目的に、船上で実施していたデータの一次解析処理を陸上側で実装し、そのデータをアプリケーション上にて閲覧トライアルを行う。

LNG船におけるデータ活用に関する研究(Phase1)

SIMS以外の他社製VPMS(Vessel Performance Monitoring System)が搭載されたLNG船の本船からのデータをNYK側プラットフォームに連携し、LiVE等のアプリケーションで利活用するためのプラットフォームを開発する。

LNG船隊の実海域性能自動解析ツールの開発(Phase3)

LNG船の計画性能と、実海域における性能との差分を把握するための燃費推定ツールの開発を行う。

LNG船版LiVE for Shipmanagerの開発(Phase9)

LNG運搬船の安全運航に資するIoTデータ活用のため開発したLNG船版LiVE for Shipmanagerプロトタイプを用いて、NYK管理のLNG運搬船のデータ監視を行うことで大幅な運航遅延やOFF-HIREに繋がる主要機器のトラブルを未然に防ぐ事を目指す。

LNG船版LIVEforSM 新環境移行検討(Phase1)

ディーゼル船向けLiVEがBEMAC製アプリであるWADATSUMIへの移行を開始しており、LNG運搬船でもLNG船版LiVEからWADATSUMIへ移行を進めるスケジュールの目途が経った。今まで陸上実装した一次解析における課題の抽出を行い、安全にWADATSUMIへ移行しデータの利活用を行う。

シミュレーション

MARIN Top Tier JIPへの参画(1年目)

オランダの研究機関(MARIN)が実施するJoint Industry Project(Top Tier JIP)に参画し、貨物輸送中の荷崩れ発生の防止に向けた最新の技術的な知見を得る。

自動車船への可変ピッチプロペラの適用に関する研究(Phase1)

7000台積みPCTCへの可変ピッチプロペラ適用可能性について、水槽試験やシミュレーション等による詳細検討を行い、操船性能と省エネ性能両方を兼ね備えたPCTCの開発を目指す。本Phaseでは波浪中を想定した水槽試験を実施し、実海域性能評価シミュレーション精度向上の検討を進める。

荷崩れ現象のシミュレーションに関する基礎研究

土木・建築分野で地すべりや崩落現象のシミュレーションに利用されている個別要素法を、貨物の荷崩れ現象の解析に適用し、その有効性を検証する。

次世代ロボットフレームワークを基盤とする自律システムと総合的な安全性に関する研究(Phase3)

南カリフォルニア大学(USC)との自律船要素技術の総合的な安全評価に向けた、4年間の研究開発予定の3年目にあたるプロジェクトである。本phaseでは、自律船要素技術のシミュレーション基盤を構成するモジュール群のトライアルと関連する技術文献調査を実施する。

LiDARを用いた自己位置推定・周辺地図生成の自動離着桟への応用に向けた基礎技術検証(Phase3)

機関ソリューション

【国】遠隔機関監視技術を活用した次世代内航船の研究開発(2年目)

1Dシミュレーター上に実機関プラントをモデリングし、様々な運転状態・環境下での挙動をシミュレーションすることで、変動する運転データの基準値を収集し、機関プラントの故障原因推定を試みる。また陸上監視システムを構築し、陸上監視員一名で複数隻の機関プラント監視を目指す。

Anomaly Detection System Ver.1.0 Go-LIVE

Remote Diagnostic Centerでのトライアルを通して、機関モニタリング業務に必要な機能の実装/検証ができ、Anomaly Detectionシステム(ADS)の有用性が確認されたので、実装版(ADS Ver.1.0)として本番リリースを行う。

主機筒内圧データ活用プロジェクト(Phase6)

シリンダー間で近い値を取り、かつ確率的なぶれ幅を持つ筒内圧特徴量を相対的に評価する手法を開発する。またシミュレーションによって筒内圧変化に対する燃費影響を定量的に考察し、筒内圧のデータ基盤としてあるべき姿を検討し、要件を整える。

主機燃焼室内診断アプリの活用促進に向けたアプリケーションの開発(Phase4)

主機燃焼室診断アプリである「NINJAダッシュボード」の船上稼働版アプリの開発と本船への配布を実施する。

巡検代替システムに関する研究開発(Phase3)

日本郵船が保有する船舶ではセンサーからのアラーム、火災検知器及び夜間に乗組員による巡回点検(巡検)を行うことで機関室の重大事故の発生を防いでいる。これを巡検システム(機械)に置換する事で、人による巡検と同等レベルの監視が可能となる事を目標とし研究開発を進めている。

陸上での異常検知システムに向けたクラウド型機械学習基盤の検討(Phase3)

機械学習を用いたシステムのライフサイクルにおいて、モデルの開発から監視までの各ステップには最適な組織や工程が必要であり、MLOpsはその答えとなる。本PhaseではMLOpsの実現に必要と考えられるプロセスや役割分担、リスク評価をまとめたハイレベルデザインを作成する。

舶用機関ヒートバランス計測仕様策定に関する基礎研究

トヨタ自動車 東富士研究所の協力のもと、自動車用エンジンの設計及び開発において使用されている計測センサーの知見を用いて、舶用主機関ヒートバランス計測仕様書案を策定する。

主機筒内圧データ活用プロジェクト(Phase7)

主機筒内圧の熱力学的特徴量を解析する際に、シリンダー間の微細な変化を捉えるための手法を実船のメンテナンス記録から検証する。また、主機のシミュレーションモデルから考案した燃費改善案を実船で検証する。

RDCにおける機関異常検知で用いるアンサンブル機械学習モデルの開発(Phase1)

Remote Diagnostic Center実装に向けた異常検知システムの検証(Phase4)

知識が持っているエンジニアが船の状態を診断し、本船と連絡を取り合って事故や故障を未然に防ぐ活動を行う陸上監視センターを設立した。実施するタスクが多いため、負担をかけないようにタスク量を慎重に検討する必要があり、この研究では効率的なシステムやプロセスの開発を目指す。

巡検代替システムに関する研究開発(Phase4)

日本郵船が保有する船舶ではセンサーからのアラーム、火災検知器及び夜間に乗組員による巡回点検(巡検)を行うことで機関室の重大事故の発生を防いでいる。これを巡検システム(機械)に置換する事で、人による巡検と同等レベルの監視が可能となる事を目標とし研究開発を進めている。

主機燃焼室内診断アプリの活用促進に向けたアプリケーションの開発(Phase5)

Kirari NINJAカメラで撮影した画像を有効活用するためのアプリを開発している。360度画像を展開図として見せたり、複数の画像を整理して、それらの比較も可能である。これにより、画像による燃焼室内の診断の精度が上がり、画像を整理する手間も軽減できる。

自律船

【財】DFFAS PJ

日本財団より公募のあった「無人運航船の実証実験にかかる技術開発助成プログラム」に、NYKグループとして応募し採択されたDFFASプロジェクトの各テクニカルグループ(TG)に対応する研究開発として、内航船を対象とした無人運航システムの開発・実証実験に取り組んだ。

【国】自動運航システムの開発基盤の確立と自動運航システムの要素技術開発(2年目)

<3ヵ年計画の2年目>自動運航システムを構成する全てのソフトウェアモジュールを検証・評価できるシミュレーション環境構築を目指す。また、衝突危険領域表示機能、自船周囲情報の認知機能、衝突リスク回避および避航航路生成等の判断、避航操船対応機能の製品化を目指す。本研究開発は国土交通省の「海事産業集約連携促進技術開発支援事業」の支援対象事業として採択されています。

海外の自動運航船の取組に関する調査(Phase3)

欧州を中心とした海外の自動運航船の開発状況および規格化・法整備に向けた動向を調査すると共に、NYKの自動運航船関連の技術開発、標準化、制度検討に関する取組にフィードバックを行い、今後のあるべき姿を検討する。

船舶システム

フロントローディングによる新造船設計の合理化(Phase2)

Ammonia Ready LNG Fueled Vessel(ARLFV)の技術開発に関する調査研究(Phase1.5)

船舶においてもCO2排出ゼロ化への要請は強く、環境対策は喫緊の課題である。NYKでは環境負荷低減として現在LNG燃料船を導入推進しているが、LNG燃料からゼロエミッション化に繋ぐブリッジソリューションとして、CO2を排出しないアンモニア燃料への転換を可能とするLNG燃料船開発を進める。

高効率プロペラ採用スキームの検討(Phase7)

現在のプロペラ設計ではキャビテーションを極力最小限とし、エロージョン(壊食)が発生しないよう設計する。この設計マージンと高性能化のバランスを安全面・性能面・コスト面から検討、更なる高効率化プロペラのプロトタイプを設計・実装して妥当性の検証までを実施する。

船舶物流IoT

次世代SIMSと活用プラットフォーム構築(Phase2)

船上IoTデータを活用した船舶安全運航のプラットフォーム(SIMS2+Live for shipmanager)をさらに高度化させるため、SIMS3搭載拡大を目指し、既存船を中心に換装フローを確立しながら新造船でも採用できるようプラットフォーム整備を行う。

船舶サイバーリスクアセスメントのための船内ネットワーク構成調査手法の検証

2021年1月以降船舶運航者がSMSマニュアルでサイバーリスクを管理する上で、現状のリスク評価のために船内ネットワーク構成の把握が必要である。本PJでは、市中のネットワーク構成図作成ツールが、既存の船内ネットワーク構成を管理会社が調査する際の支援ツールとして有用かを検討する。

スマートナビゲーションシステム研究会 Phase4 への参画 (2年目)

2021年1月より日本舶用工業会主催で開催されている「スマートナビゲーションシステム研究会 Phase4」に参画し、ビッグデータ・IoTサービスを実現する船陸オープンプラットフォームの普及と、関連する技術の国際標準化(ISO化)に向けて活動を行う。

機関室内における無線通信ネットワークの整備及びデータ共有方法に関する研究(Phase5)

無線センサーを用いる事で、センサー追設の工事を短期間に安価で追設が可能であることを確認し、無線センサーデータとSIMSデータを連携して利活用することを可能にする。

自動運転ロボット開発におけるドローン技術を用いた駆動系制御技術の評価(Phase1)

基礎研究として実施してきたROSを活用した自律走行ロボット開発技術の研究で、ロボットを構成する要素技術のうち、経路設計に基づく駆動系の制御について、オープンソースプログラムであるArduPilotを用いて試作機を制作し評価を行う。

LiVE for SM新環境移行検討

船上IoTデータを活用した船舶安全運航のプラットフォーム(SIMS2+Live for shipmanager)をさらに高度化させるため、SIMS3搭載拡大を目指し、既存船を中心に換装フローを確立しながら新造船でも採用できるようプラットフォーム整備を行う。

船上の充電池発火に起因する火災事故発生リスク低減手法に関する調査及び検討

船上でのリチウムイオンバッテリー(LIB)発火を原因とする重大事故発生リスクを低減することを最終的な目的とし、その実現に向けて予兆検知や消火手法についての検討を行っていくための基礎的調査を行う。

自動運転ロボット開発におけるドローン技術を用いた駆動系制御技術の評価(Phase2)

自律走行ロボットを構成する要素技術のうち、経路設計に基づく駆動系の制御にオープンソースプログラムであるArduPilotを用い、ArduPilotシミュレーター+ハードエミュレーションベースで検討・評価を行う。

EV搭載LIBの熱暴走検知に関する基礎実験

自動車専用船上のEVリチウムイオンバッテリー(LIB)が発熱時に、船内蔵置エリア内での周囲に対する熱伝播メカニズム解明のため、EVをモデル化した試験体を製作し実験室実験(温度計測)を行う。その実験結果を基に、自動車船内におけるLIB発熱の予兆検知のための手法について検討を行う。