『Monohakobi Techno Forum 2010』開催
株式会社 MTI は 2010年11月25日(木)、丸の内の三菱コンファレンススクエア M+(エムプラス)にて「Monohakobi Techno Forum 2010 -MTI講演会-」を開催いたしました。
昨年に引き続き、第2回目の講演会となる今年は、行く末に「NYKスーパーエコシップ2030」を見すえ、検証結果を地道に積み上げながらの研究報告や、RFIDの倉庫業務への適用研究事例を発表をさせていただきました。今後とも実地検証をベースにした新たな取り組みを続けて参ります。
この場を借りて、お忙しい中ご来場くださいました200名近い皆様へ、心より御礼申し上げます。また、ご来場いただけなかったみなさまのために、当日の資料をここに掲載させていただきますので、お役立てください。今後とも MTI をご愛顧賜りますようお願いいたします。
Monohakobi Techno Forum 2010 開催内容
1. 開会挨拶
株式会社 MTI
代表取締役 安永 豊昨年第一回のテクノフォーラムを開催、その時の一つのハイライトはNYKスーパーエコシップ2030。船の省エネ・温暖化ガス削減に資する技術についての提言でしたが、その動きが造船各社殿に広まってきているのは大変喜ばしいことです。
誤解を恐れずに申上げれば、これまでの造船の目指す方向は「安い船」を作るということではなかったかと思います。韓国が大量建造に走り、中国が台頭する中で、いかに競争力のある=安い船を作るかということが焦眉の急でした。一方で、エコシップは、省エネに資する為には、高くならざるを得ない部分は当然あり、従って、従来の「安い船」という線上にはない概念です。つまり船主・オペレータという垣根を取り去った先にある概念、或いは、船主とオペレータが一緒になって考えるべき概念ということではないでしょうか。 最終的には、船主がエコシップを作りたい、高くても良い船を・・・と思うような仕組みが出来ていくのが理想です。
では、良い船(=ライフサイクルで見て「安い船」)とは何か? IMOの場でEEDIとEEOIが議論されていますが、これは船のハードとしての省エネ性能を上げることと、運航の巧拙を定量的に評価し改善していくことが求められていくことを意味し、そうした指標を上げていく努力が良い船となって結実するのでしょう。
本日は弊社で行ってきた、そうした努力の一部をご紹介したいと思います。 ハードでは空気潤滑と次世代PCC、運航面では性能計測の手法と運航モニタリング。 キーワードは「実海域」。 所謂カタログの性能でなく、試運転でもなく、実際に商売に使ってみてどうかということが大事。また運航での工夫、言わばソフト面での改善も必要で、そのようなハード面・ソフト面、両面にわたる工夫の集合体が省エネ船というものになって結実するわけです。
また、物流関係では、ICタグ利用の一提案として、本日は物流倉庫における活用の事例をご紹介させていただきます。ICタグのような課題もその例ですが、我々研究開発に携わる者としては、長期的視野に立つことが重要で、すぐにモノにならない研究テーマに投資すべきかの判断、勇気をもって提案することが正に今我々に求められていると思っています。 船についても同様で、今、未来志向が非常に大事になっていると思います。
MTIは、諸々の技術を持っておられる企業、団体、研究所と共同でこれまでの研究を行ってきました。シーズやニーズを持ち込んで頂くことは大歓迎ですし、これからもそういうお付き合いを是非お願い申上げて私のご挨拶とさせて頂きます。
~MTI社長・安永豊の開会挨拶より~
2. 講演
講演-1「空気潤滑法によるモジュール運搬船の摩擦抵抗低減」
株式会社 MTI
プロジェクトマネージャー:水野 克彦
講演-2「新性能計測・解析手法の提案 -アブログデータから自動計測データへ-」
株式会社 MTI
上級研究員:角田 領
講演-3「物流倉庫における自動認識技術の活用 -ユビキ倉庫-」
株式会社 MTI
上級研究員:柴田 隼吾
講演-4「運航モニタリングシステム(SIMS)の現状と近未来ロードマップ」
株式会社 MTI
プロジェクトマネージャー:安藤 英幸
講演-5「次期省エネ自動車専用船 -CO250%削減を目指して-」
株式会社 MTI
主任研究員:石井 智憲
3. 閉会挨拶
株式会社 MTI
常務取締役 松原 知之「21世紀は、環境問題が大変厳しい時代となっているが、その分チャンスもあるはずである。皆様が求めているテーマの講演をご用意して、来年も皆様をお迎えしたい。今後とも御指導御鞭撻を賜りたい。」
関連リンク
MTI「完了プロジェクト(2010年度)」
『Monohakobi Techno Forum 2009開催レポート』
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