MTI People

「海運×情報科学」が拓く
新たな可能性

渡邉大地

船舶技術グループ
ソリューションチーム
研究員

2019年2月1日掲載(職名は掲載当時)

現在の仕事内容

船上で計測した運航データを基に、時々刻々と変化する海気象条件下において船が発揮しうるパフォーマンスを分析・把握するとともに、この船の性能をコンピュータ上でモデル化し、デジタルシミュレーションを通して、定時運航・安全運航という大前提を満たしながら、如何にして経済性の高い運航を実現するかという研究に取り組んでいます。
所謂「データ分析」の要素が強いですが、これはただデータをいじくり回すこととは意味が異なります。船に関わる流体力学、構造力学の知識はもちろん、船を動かす上でなくてはならない主機や補機などの各役割や構造、そしてこれらからデータを収集する計測機器の作動原理などを理解した上で、さらに、取得されたデータを分析する手法の数学的な背景知識の理解を積み上げることで、これらのデータ解析が価値あるものへと昇華されるものと考えています。
とは言うものの、私自身は入社二年目で経験も知識も足りておらず、まだまだ分からないことだらけです。ですが、「格致日新」の気持ちを持って日々の仕事に取り組み、自己研鑽に努めています。

MTIに入社を決めた理由

学部、大学院時代は理学部情報科学科に所属しており、スーパーコンピュータを用いた行列計算の並列化、高速化の研究に取り組んでいました。
就職活動に際し、海運の持つダイナミクスさ、社会貢献度の高さから海運業界に興味を持ちました。
一方で、学生時代に専攻していた情報科学の知識を活かせる仕事に就きたいとも考えており、「海運×情報科学」という観点からMTIという会社が自分にぴったりであると感じ、この会社に入社を決めました。

仕事で一番印象に残っていること、または成功談・失敗談など

一口に「モノ運び」と言っても、学生時代の私には想像もつかなかったくらい、多くの関係者によって成り立っています。そのため、MTIの研究を進める上で、彼らの所掌に関わることがあれば、研究内容を説明し、了承頂く必要があります。
関係各者の所掌をしっかりと把握し、それぞれに適した説明を過不足無く行っておかないと、研究途中で問題が発生してしまうことがあり、私自身もこれが原因で研究が停滞してしまうという経験をしました。

仕事の魅力・やりがい・楽しさ

なにより現場が近いというのがMTIでの仕事の魅力・やりがいであると思います。
実際の船の現場のニーズに即した研究ができ、なおかつ現場の方々とコミュニケーションを取りながらこれを進められるのは、海事産業に関わる研究機関は数多あれど、MTIだけだと思います。

自分なりの方法論・哲学など

今の自分に何が求められているかを精査し、限られたリソースの中で選択と集中を通して、如何に成果を出すかを、常に心掛けるようにしています。

職場の雰囲気

社内の風通しもよく、また各分野のプロフェッショナルがいるので、日々様々な議論が交わされ、非常に刺激的な職場であると思います。
ちなみに、席替えが多いので、常に机をきれいにしておくよう心掛けてはいるのですが・・・

アフターファイブ・休日の過ごし方

MTIは基本的に残業が少ないので、仕事帰りによくビリヤードに行っています。
オン・オフの切り替えも仕事のパフォーマンスを維持する上で大切なファクターであると思います。
dw_billiard

今後の夢や目標

まだ明確な目標があるわけではないのですが、今は経験と知識を積み上げ、自分の柱となる技術を身につけたいと考えています。

出張で訪れたプラハにて

出張で訪れたプラハにて

海上試運転で偶然出会った絶景

海上試運転で偶然出会った絶景

学生へのメッセージ

今の時代、一つの会社で定年まで働き続けることが善とは思いませんが、やはり最初の数年間で何を積み上げるかが今後の人生において重要になると思います。
今一度自然体になって、「将来、自分は何がしたいのか、どうなりたいのか」を見つめ直した上で、就職活動に励んで頂けたらと思います。