パフォーマンスマネージメントシステム「SIMS」が 日本航海学会航海功績賞を受賞 -ビックデータを省エネ運航に活用-

日本郵船株式会社(以下 日本郵船)および当社が共同で開発したパフォーマンスマネージメントシステム「SIMS(Ship Information Management System)」が「平成26年度日本航海学会航海功績賞」(注1)を受賞しました。7月27日に行われた海事三学会(注2)合同表彰式に日本郵船専務経営委員の赤峯浩一と当社代表取締役社長の五十嵐誠、船舶技術部門長の安藤英幸が出席し、表彰状が授与されました。

日本郵船グループは、燃料油価格の変動や国際海事機関(IMO)における温暖化ガス排出規制強化を背景に省エネ運航を推進しています。その取り組みの一環として、日本郵船と当社は船舶の燃料消費量および推進性能の状態をより正確に把握するため、本システムの開発を2008年から進めてきました(注3)。

本システムの導入により、毎時間の詳細な運航状態や燃費に関するデータを船陸間でタイムリーに共有することが出来るため、本船の船速や燃費に関するパフォーマンスや天候などの正確な状況把握に基づく、より効率的な運航や配船が可能となりました。

現在、日本郵船グループではコンテナ船、バルカー、自動車船、タンカー、LNG船他併せて130隻以上の船舶に本システムを導入しており、本システムから得られるビッグデータの更なる活用についても取り組みを始めています。今後は、船種毎のニーズに合わせた運航のインフラとして本システムの技術改良およびデータ解析技術の向上に努め、機関故障の低減・防止による修繕費用の削減やロスタイムの減少、安全確実な貨物輸送の実現など、その活用範囲を広げていきます。

日本郵船グループは中期経営計画“More Than Shipping 2018”で掲げた「きらり技術力」を活かし、運航ビッグデータのさらなる活用を推進し、競争力を高めることで他社との差別化を図っていきます。

(注1)日本航海学会航海功績賞
航海に関連した実務の分野における業績を賞する公益社団法人日本航海学会が選出する特別賞。
今年で13回目を迎える。

(注2)日本マリンエンジニアリング学会、日本船舶海洋工学会、日本航海学会

(注3)SIMSの開発は、国土交通省の「次世代海洋環境関連技術開発支援事業」および
一般財団法人日本海事協会の共同研究テーマに採択され、実施している。

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