MTF2024アンケートにて頂いたご質問・ご意見への回答
加藤 淳氏講演「次の20年 ~脱炭素が変える社会~」
Q |
カーボンフットプリントは、メーカーに対してもいずれ求められるようになると思いますが、いつ頃のタイミングで必要になってくるかなど、日本郵船の具体的な計画があれば教えてください。 |
A |
製品のカーボンフットプリントについては、日本郵船と直接契約関係にある造船所やサプライヤー殿に対して既に要請を始めていますが、現時点では集計体制の未整備や、集計の境界定義など課題があると認識しています。既に一部導入、検討中を含め、日本、EU、米国など主要国では、GHG排出量等を含む非財務情報に関する法定開示要求を受けて、様々な企業/組織が、自社の直接/間接排出量(Scope 1/2)に加えて、Scope 3 (サプライチェーンの上流/下流での排出)に関する集計体制の整備、開示、削減目標を設定することが必要となる見込みです。日本郵船では、船舶の建造など資本財の調達によるGHG排出(Scope 3 Category 2)は、一定の算式を利用して計上、開示しております。 |
Q |
この先アンモニア燃料に変わっていくと想定されるので、アンモニアについて、実際に取り扱う工作目線で調べようとしているがなかなか取り掛かれていません。今すぐではないが、その時になって慌てないよう取り組んでいきたいと思うので、特にアンモニアの取り扱いについての情報があれば教えてください。 |
A |
例えば、一般社団法人クリーン燃料アンモニア協会には日本語でアクセス可能な様々な情報が掲載されています。 |
ポスターセッション
肥後崎 愛担当 「 LNG燃料船 燃料タンクシミュレーション」
Q |
LNG燃料船 燃料タンクシミュレーションでは,ロールオーバーの予測ができるかどうか教えてください。 |
A |
層状化していない状態をシミュレーションし、実船計測データの密度、温度、液位、BORなどと比較することで(乖離の有無から)予測が可能かと思います。 |
Q |
LNGタンク内のメタン価の変動を抑制、調整するような技術や製品があれば教えてください。 |
A |
弊社では把握しておりません。 |
渡部 潤担当 「主機異常原因推定システム構築に向けた取り組み – 1Dシミュレーションとベイズ推定によるアプローチ –」
Q |
シミュレーションデータによる異常検知と原因推定の実施の可能性について教えてください。 |
A |
実用化に向けて開発を進めています。ただし、本手法ではシミュレーションモデルが対象船の実データにフィットすることが前提であり、本手法を異常検出・原因推定システムとして他の船に展開するには、手法をより一般化する研究が必要です。 |
田伏 弘樹、吉岡 祐太郎担当 「EMS( Energy Management System ) – 国産品開発に向けた取り組み –」
Q |
EMSに関してバッテリーの活用方法について、今後どこまでの制御をしたいのか教えてください。 |
A |
まずはブラックアウト対策や船内燃料消費量を減らすべく、ピークシェービングやスピニングリザーブなどの用途での制御を考えております。将来的には、他の省エネデバイスと併用し、一般航海中の発電機停止運航を実現する制御を目指しています。 |
Q |
EMSの対象各装置は1Dモデルを全て持っていますか? |
A |
解析に使用したモデルは1Dモデルを使用しています。 |
『Monohakobi Techno Forum 2024』開催御礼およびご質問への回答