船陸データ通信

掲載日:2022年10月3日

ノルウェーDualog社とのDualog Drive共同開発

ICT(情報通信技術)の発展により、船舶のインターネット常時接続が普及し、船舶IoTによる運航データの陸上モニタリングやビッグデータ分析に関わる技術開発が世界的に発展を続けています。日本郵船グループにおいても当社を中心に現場ユーザーの視点を活かしてこの分野の技術開発を進めています。コアとなる船陸間通信プラットフォーム開発では、独自の高い技術力を持つDualog社とのパートナーシップで、船陸間のファイル共有や転送をセキュア且つ効率的に行うことができるDualog Driveの開発支援を行い、次世代船舶IoTサーバーであるSIMS3とともに本船への導入を進めています。

Dualog社との協業に関するプレスリリース

2017年05月31日発表プレスリリース:「日本郵船株式会社とノルウェーDualog社が戦略的パートナーシップを締結」

2019年11月21日発表プレスリリース:「船舶向けサイバーリスク管理システムをDualog社と共同開発」

国際標準化への取り組み

当社では、船舶運航に関わるIoTデータの活用による船舶事故防止や、効率運航による温室効果ガス削減の促進を目指して、船内IoTデータサーバーの機能要件を定めた国際規格ISO 19847/19848策定に貢献してきました。船内IoTデータサーバーで集約した各種データを陸上と共有するための船陸間通信に対しても、これまでの船陸間通信プラットフォーム開発で得た知見を活かして、ISO国際規格案であるISO 23807を作成し、日本船舶技術研究協会(JSTRA)をはじめとする国内関係者、ノルウェーのDualog社と協力してISO国際標準化を進めています。ISO 23807では、通信機器のプロトコルや性能要件ではなく、「船陸間のデータ共有における、正確性・安全性・安定性を向上させるための技術要件」を取り纏め、2023年3月の国際標準制定に向けた取り組みを技術面から支援しています。

(執筆担当:塚田 謙二)

関連資料

ISO23807(船陸データ通信)策定フォローアップWG 第2回WG資料(2022年2月17日)

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