MTI People

挑戦の扉を開き続けて

Putu Hangga

船舶物流技術グループ
船舶物流IoTチームユニット長

2019年入社 / 2025年1月29日掲載(職名は掲載当時)

現在の仕事内容

安全で信頼性の高い船陸間データインフラと、さまざまなユースケースに対応するクラウドデータ処理基盤の構築を担当するユニットでユニット長をしています。主な取り組みとしては、機械システムの性能監視に関する機械学習を用いたアプリケーション開発を通じた、安全運航のためのデジタルデータの活用と、自律運航船プロジェクト(MEGURI 2040)における推進システムのリモートモニタリングに対するリスク評価です。日々、研究の成功と失敗から学びながら、研究員として一歩一歩前進しています。

自身が立ち上げに関わった、マニラのRemote Diagnostic Center

ある1日のスケジュール

研究スケジュールに基づいて事前に計画したタスクを進めることが多いですが、日々の業務は定型的なルーティーンではありません。情報共有やアイデア交換を目的とした会議に参加したり、ユニットメンバーと話し合い、メンバーが直面している課題についてアドバイスすることもあります。時には事務的な作業も行います。また2カ月に1度程度、訪船や海外出張があり、パートナー企業との研究ネットワークを拡大するための活動を行っています。状況に応じて柔軟に対応しながら、効率的に業務を進めることを心がけています。

フィンランドのバルチラ遠隔監視センター訪問時(右から4番目が本人)

MTIに入社した理由

大学で学んだ知識と、研究者としての論理的・創造的な思考を組み合わせ、自分の能力を最大限に活かしたいと考えました。日本郵船のグループ会社であるMTIでは、たくさんのユーザーに実際に使われるソリューションを構築しながら、研究者として成長できる環境があると思い入社しました。

学生時代の専攻・入社後に必要なスキル

インドネシアの大学の学部で船舶工学を専攻し、日本の大学院で船舶システム工学の修士号と博士号を取得しました。大学院進学前には、船舶管理会社にて小型コンテナ船10隻の監督経験がありました。

MTIでは、コミュニケーション力、課題解決力、そして主体性が重要であると考えます。研究者が、研究を行う理由やその結果をユーザーに伝える場面が多くあります。わかりやすく伝えることが、ユーザーが研究成果を現場でどのように実装すべきか等、正しい判断をするための手助けとなります。こうしたプロセスでは、専門知識を、相手の立場や理解度に応じて、いかに効果的に情報を伝えるかという、コミュニケーション力が必要です。また、問題解決力を駆使し、研究結果を現場で最大限活用できるよう、主体性をもって、実行可能な提案や実施計画を考える力も求められます。

社風・働き方

MTIはとてもフラットな組織であり、各研究者がそれぞれの専門性を持っているため、才能あるメンバーに囲まれていると感じています。研究で助けが必要な時には、気軽に相談できる環境があり、メンバー同士がお互いの能力を尊重していて、仕事以外のことについてもカジュアルに話せることに感謝しています。
また、家庭事情にも配慮した制度があるため、家族を持つ身としてもワークライフバランスを保ちながら働くことができています。また、多様性を大切にする企業文化のおかげで、外国出身であっても、日本の会社の働き方にうまく溶け込めていると感じています。

MTIの強み

何よりも現場に近い環境で研究ができることが、大きなメリットです。比較的早い段階で現場からのフィードバックが得られるため、研究の方向性を柔軟に調整することができます。この環境により、応用研究を進める上で重要なR&D (Reality and Dream) のバランスを保つことができていると思います。
さらに、造船所、機器メーカー等から出向で来ているさまざまな能力を持つメンバーの専門性の広がりが、MTIならではの独自性と価値を生み出しています。このような多様性は、研究の質を高めるだけでなく、業界全体にインパクトを与えるソリューションを生み出す基盤であると思います。

船舶データ取得のため、訪船時

今後の目標

MTIに入社以来、学術界以外でも研究者として社会に貢献できることを実感しています。今後は、研究のレベルをさらに上げ、大学との協働を通して技術の学術界への普及を促していく責任があると感じています。研究者・イノベーターとして全力を尽くし、創造的な思考を続けていきたいです。
また、新しい一日が新たな扉を開け、挑戦をはじめる第一歩であるという思いで、毎日過ごしたいと思っています。これは、研究者としてのキャリアを選んだ際の、私の誓いでもあります。

アフターファイブ・趣味

サッカーが大好きで、お気に入りのクラブの試合を観戦したり、家族や友人とプレーしています。また、週末には家族と外出したり、子供たちの成長を見守りながら一緒に遊ぶことが多く、それが私のエネルギー源となっています。
また、世界史や地政学に関する本を読むことが多く、人間の思考の進化や歴史の繰り返しについて学ぶことで、自身の成長につなげています。時には夜間にアイデアがひらめき、パソコンを開けて研究のためのコードを書くこともあります。

海運業界の仕事仲間とのサッカー大会(前列左端が本人)